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運命に抗うダークファンタジー 『ベルセルク』 あらすじとか好きなシーンなどなど

スプラッタシーンを我慢できるようになったきっかけであり、一年に一巻出てくるスピードでも待っていける忍耐力を持つきっかけになった作品が『ベルセルク』です。

褒めていませんね。

 

練り込まれた世界観、魅力的なキャラクター、驚異的な作画の描き込み、という長所を挙げればキリの無い、壮大なるダークファンタジーですよ!

 

 

<ザックリあらすじ>

巨大な剣を振るう剣士、ガッツ。彼は首筋に「生贄の烙印」を刻まれているせいで、悪霊や妖魔、そして烙印を刻んだゴッドハンドと使途に生贄として命を狙われながらも、復讐のために旅をしている。特にゴッドハンドの一人とは因縁の相手である。

相手の使途は元人間だが、ゴッドハンドから驚異的な力を授かっている。巨大な体躯だったり、女に化けたり、耳をぶち破る勢いのジェット音で飛んだりする。それを、ガッツは基本的に背負っている大剣で相手をする。

しかし苛烈な戦いの中でも、彼には大切な女性がおり、復讐の旅を行い続けること、彼女を守ることに思い悩んでいく。そんなガッツは一つのかがり火のような魅力を持ち、個性豊かなキャラクターが仲間として集まってゆくのだった。

 

読んだことのない人にお伝えしたいこと

1、ショッキングなシーンは結構ある

ダークファンタジーという言葉を甘くみていると、結構ショッキングであることに遅れて気付きます。しかし、読んでいけば少しずつ慣れていくことも十分あります。

 

2、練り込まれた世界観と戦闘が最高

特にファンタジー作品をつくる人の参考になる絵や設定となっている。騎馬や甲冑、歴史上の武器、宗教観、町並み、と作画が高レベルなので何度も楽しめる。

 

戦闘においては、ガッツは連発式ボウガン、投げナイフ、義手から放たれる大砲、そして大剣を用いて人間では到底抗えない怪物と戦う。ほとんどの武器は使途の前では利かず、一発か二発が限界の大砲と相棒の大剣で挑むことになるのだが、その姿はまさに抗う戦い。決して諦めず、痛みに耐え、泥沼の戦いの果てに勝利する。

 

3、過去編から読んでもいいかも?

単行本における1巻~3巻は、現在よりも作画がかなり悪い。そこまで気にするほどでもないが、ガッツの過去が描かれていない状態で読むと、感情移入が少し難しい。読むのを諦めるより、サラッと読み流すか、4巻から読み始めるといいかも。

 

好きな言葉

ネタバレはしたくありませんが、原作を読んだ人なら分かるような言葉を3つだけ。

 

「逃げ出した先に 楽園なんてありゃしねえのさ 辿り着いた先 そこにあるのは やっぱり戦場だけだ」ガッツより

 

「神に会えたら言っとけ!!放っとけってな!!!」  ガッツより

 

それは 剣と言うにはあまりにも大きすぎた
大きく 分厚く 重く そして大雑把すぎた
それは 正に鉄塊だった  冒頭より

 

好きなシーン

ちょびっとだけです。良い漫画はほとんど全て良いシーンのようなものですから、際限が無くなりますもの(

 

その1 「100人斬りのガッツ誕生」

戦場での戦いだから、敵も甲冑と武器をフルセットで付けて襲い掛かります。遠くでボウガン、前方に絶えず複数人がいる状態で戦い続けるガッツはこの頃から凄い。

 

その2 「ワイアルドとガッツの戦い」

遊び半分で大木を薙ぎ倒すワイアルドに対して、ガッツが持つのは長剣のみ。使途と初めて真っ向から戦うシーンは何度読んでも飽きません。

 

その3 「ガッツの大剣についてのゴドーの話」

正式な名称の無い、ガッツの大剣。そこがまた渋くてカッコいいのですが、一応名前としては、この大剣を鍛えたゴドーの娘、エリカが口に出したアレで通っているんですよね。個人的にゴドーの話で、やっぱりこの剣はガッツにピッタリな剣なのだなと再認識しました。

 

その4 「ジルとロシーヌ」

あの二人が登場する章は素晴らしかった。最後の戦いは一番印象に残っているし、道中で出会う虫の騎士との戦いもかなり好き。

 

その5「ゾッド全般」

正直なところ現在のゾッドは謎だが、常にガッツの前を歩くような姿勢が男心にヒットする。墓場での戦いは、久々に人間と戦ってるような感じがガッツの成長をよく伝えている。

 

やはり素晴らしいものは実際に読まなければ全て伝わりません。難しいですね。

読んでいない人は、読んだことのある友人に聞くのもいいですね。ベルセルクが大好きな人は……私と一緒に、最近出た待望の最新刊を読んで笑みを浮かべましょう。